その羊飼いの少年は、日々、オオカミが来た!と言っては村人を騙して遊んでいました。
いつしか、村人は少年の言葉を信じなくなりました。
果たして、本当にオオカミが来た時、少年の叫びに誰も反応せず、ついに…
デデン!さて、ここで問題です!
このあと、何が起こったでしょう??
1.羊がオオカミに食われた
2.少年がオオカミに食われた
3.村人がオオカミに食われた
はいそうです、これは、あの有名な、イソップ寓話の中のお話です。
※イソップ寓話は紀元前6世紀頃、メソポタミアで成立、日本の文献に登場するのは16世紀。
一般的に「オオカミ少年」と言われますが、原題は「嘘をつく少年」です。
話の結末ですが、原話では1、つまり羊が襲われたことになっています。
しかし、明治期では、2の、少年が食われる結末の話が記録されています。
僕も、実はこの2のパターンで覚えていました。
おそらく、道徳的観点からそう書き換えたのでしょう。
嘘をつくとこうなるぞ、だから嘘をついちゃダメ!と。
しかし、原話では襲われたのは羊です。
すなわち、ダメージを受けたのは、少年ではなく、村人なのです。羊は村全体の財産ですから。
これは何を意味しているかというと、嘘をついていた少年はもちろん悪いが、何度も騙されたのに、羊飼いという役職を少年から取り上げず、そのまま放置していた、その怠慢こそ罪にあたる、と言いたいのではないでしょうか。
さてはて。
えーと、これで3回目でしたっけ?緊急事態宣言。
第4波が来たぞー!
変異株だぞー!
恐ろしいぞー!
若い人も感染するぞー!
ベッド足りないぞー!
誰が羊飼いの少年なのか?
誰がオオカミなのか?
誰が村人なのか?
ねえ。